以上のように見てくると、日本にはライフ・サイクル・モデルが成り立っていると言えるであろう。そうすると、今後高齢者は貯蓄を取り崩してゆき、日本の貯蓄率は大きく低下していくと思われる。ホリオカ氏は、2010年頃には、日本の貯蓄率はマイナス3.69%まで落ち込むと予測している。この結果を2章に当てはめると、日本が今後迎える高齢化社会に対し、暗いイメージをもたざるをえない。これに対してなにか方法はないのか、4章で考えてみることにする。