通貨危機発生の予測可能性および予防可能性に関する考察
目次
- はじめに
- 基本的な2つの通貨危機発生モデル
- ファンダメンタルズに基づく通貨危機モデル
- 自己実現的通貨危機モデル
- 双子の危機
- 金融危機が引き起こす通貨危機
- 通貨危機が引き起こす金融危機
- 世界利子率の変動による双子の危機発生モデル
- 伝染効果
- 第一世代モデルによる伝染の説明
- 第二世代モデルによる伝染の説明
- 金融パニックと流動性危機による伝染の説明
- なぜ危機は予測されなかったのか
- 市場が危機を認識できなかった理由
- 群衆行動(Herding)
- 課題:通貨危機の予測可能性について
- 危機発生の引き金
- 東アジアへの大量資本流入の原因
- 国内経済政策に対する信頼感
- モラルハザード
- 性急な金融緩和
- 外生的要因
- 事実上のドル固定相場制
- まとめ
- タイの金融システムの構造問題
- モラルハザード
- 政府、企業、金融部門に存在する密接で不透明な関係
- 公的政策:金融規制の未熟性
- 急激な短期資本流入圧力にどう対応するか
- 資本取引規制
- 財政引き締め政策
- 不胎化政策
- 貸し出し規制
- 資金調達規制
- 為替切り上げ容認政策
- 金融緩和政策
- 国内輸出部門に対する補助金制度
- 望ましい政策対応とは
- 固定為替相場制に関する諸問題
- 発展途上国が固定相場制を採用する理由
- 固定相場制が機能する条件
- 東アジア通貨危機の教訓と今後の課題
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