第3次オンライン化

 1980年代後半からは、上位都銀をはじめとして第3次オンライン化の構築が着手 された。この第3次オンラインシステムの目的としては、次の諸点をあげることがで きる。

  1. 新商品・新サ−ビスの開発などの新勘定系システムの充実。
  2. ファ−ムバンキングなど対顧客サ−ビス拡大のための対外情報系システムの 拡充。
  3. 国際業務、SWIFTII(SWIFT(The Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunicationの略)とは、国際間の銀行取引に伴うメッセージの 伝送を行なうデータ通信システムのことをいい、ベルギーのブリュッセルに本部を 置く非営利法人が運営している。日本の銀行は1981年から参加している。) や海外支店とのネットワ−ク接続により業務処理を行う 国際業務システムの構築。
  4. 証券事務・ディ−リング支援のためのポ−トフォリオ管理業務など証券業務 システムの構築。
  5. 営業店における画像処理などの業務の省力化や分散デ−タベ−ス(DB)に よる営業管理の強化、OA化などを実現する新営業店システムの構築。
  6. 経営情報DBによる営業管理、ALM(Asset/Liability Management、資産・負債管理)による収益管理などの 強化を図るための本部情報系システムの高度化。
 第3次オンライン化では、従来の銀行業務の合理化・効率化はもとより、情報通信 技術を駆使した新たな業務戦略に重点が置かれた。例えば、対外接続システムのさら なる充実が図られ、金融機関のコンピュ−タと企業,家庭といった顧客の端末機とを 結んだ対顧客ネットワ−クが拡大した。そしてまた、第3次オンライン化においては、 国際業務,証券業務や金融派生商品取引等の新しい分野への対応力の強化や市場・ 顧客情報の高度利用が狙いとされるなど、戦略的重要分野での競争力確保のための エレクトロニクス化といった色彩が強まりつつある。
 銀行業務のなかでエレクトロニクス化の主たる対象となってきたのは、普通預金, 当座預金等からなる要求払い預金の受払い業務、すなわち決済業務であるが、情報化 投資の結果として銀行業が装置産業化するとともに、決済業務も資本集約的なサ− ビスへと変貌を遂げることになった。一方、決済業務におけるエレクトロニクス化の 進展は、決済関連デ−タの交換・処理業務に対する銀行以外の企業(例えばVAN業 者(VAN業者とは、金融取引の場合、複数の企業と複数の金融機関を通信回 線で接続し、入出金等の各種金融デ−タの仲介および処理を行う会社のことをいう。) など)による新規参入を促すことになり、銀行が提供する決済サ−ビスのあり方に 対し変革を迫るようになっている。
Last updated '97/03/03