
第9回 : インフレとデフレ
問題9-1:総需要・総供給・物価
(1)一般的に、総需要は物価水準の______関数であり、総供給は______関数である。
(2)賃金が上昇すると、総供給曲線は_______方にシフトする。
(3)スタグフレーションとは、物価の_______とGDPの_______の様な経済状況である。
(4)総需要曲線の右上方へのシフトによってもたらされる物価上昇は、_______・インフレといい、
供給サイドの要因が引き起こす物価上昇は________・インフレという。
後者は総供給曲線の_______方へのシフトによって生じる。
(5)物価水準は_______と_______が交わるところで決定される。
(6)拡張的な財政政策は、IS曲線、総需要曲線を_______にシフトさせるため、
短期的に国民所得の________、利子率の________、物価の________をもたらす。
(7)拡張的な金融政策はLM曲線を________へ、総需要曲線を________にシフトさせるので、
短期的に国民所得の________、利子率の________、物価の_______をもたらす。

(1)減少、増加 (2)上 (3)上昇、下落 (4)デマンド・プル、コスト・プッシュ、上 (5)総需要曲線、総供給曲線 (6)右方、増加、上昇、上昇(7)右方、右方、増加、低下、上昇
問題9−2
原油価格が暴騰すれば、生産費用が上昇するので、総供給曲線が上方にシフトする。この結果、もし総需要曲線が変化しないとすれば、均衡点は左上方に移動し、国民所得の低下と物価の上昇が生じる。

<原油価格の暴騰>
原油価格の暴騰により生産費用が上昇するので、一般物価水準の上昇が生じる。この結果、総供給曲線が上方にシフトする。いま、総需要曲線が変化しないとすれば、均衡点は左上方に移動し、国民所得の低下と物価の上昇が生じる。
<急激な円高>
円高は国際市場において日本製品を不利化し、日本の輸出(需要の一項目である)を減少させるので、総需要曲線を左側(下方)にシフトさせる。この場合、もし総供給曲線がシフトしなければ、物価は下落し、国民所得は低下する。一方、円高は輸入物価を下落させる効果も持つので、輸入原材料価格を低下させて生産費用を低下させることになり、その結果、供給曲線を下方にシフトさせる効果も持つ。これら二つの結果、物価はさらに低下する。一方、国民所得は、増加するか減少するかは分からない。 なぜなら、前者は国民所得を減少させる効果を持つが、公社は増加させる効果を持つからである。
問題9−3:供給サイドの政策
これまでのマクロ政策といえば、ほとんどが総需要管理による総需要曲線のシフトをいかに実行するかという事に限定されていたと考えて良い。しかし、総供給曲線をシフトさせる政策(サプライサイド政策)も物価やGNPの水準に大きな影響を与えうる。総供給曲線を下方にシフトさせるのに有効であると考えられる政策の例をあげよ。

(1)研究開発投資に対して税制上の優遇措置を設けること、(2)投資優遇税制、貯蓄優遇税制をとること、など。これらは技術進歩を高めたり、設備投資(最新機械の導入など)による生産性向上につながり、総供給曲線を下方にシフトさせるからである。
問題9−4:計算問題
総需要関数が、Yd=100−2P、また総供給関数曲線が、Ys=P/2である。
総需要曲線と総供給曲線を図に示しなさい。図では縦軸に物価水準Pを、そして横軸に財・サービスの総需要Ydと総供給Ysをとりなさい。とすると均衡の物価水準と産出量はいくらになるか。

生産物市場の均衡条件は、Yd=Ys、すなわち
100ー2P=P/2 となるので、
P*=40。Y*=20。
問題のページへ戻る
copyright 1995 Okabe Mitsuaki, All rights reserved.
Mitsuaki Okabe / okabe@sfc.keio.ac.jp
SFC's homepage