はじめに

  銀行とは、労働、資本、技術、経営者、経営ノウハウなど多様な資源を一つに結束することによって、金融仲介機能や企業に対するモニタリング機能を果たす組織体である、ということができる。本稿では、銀行における経営資源の一つの組み立て方法(情報システムのアウトソーシング)、および銀行の企業に対するモニタリング機能(銀行経営者の責任)の二つの問題をとりあげ、理論的整理をするとともに若干の実証分析を行った。
 なお、第1部は山本が執筆し、第2部は大井が執筆した。